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仮面ライダーオーディン
仮面ライダーオーディン
【英字表記】Masked Rider Odin
【種別】仮面ライダー(サブライダー)
【性別】男性
【モチーフ】不死鳥
【変身アイテム】Vバックル、カードデッキ
【武器】ゴルトセイバーなど
【必殺技】エターナルカオス
【専用ビークル】ライドシューター
【変身者】神崎士郎の代理人
【声優】小山剛志
【スーツアクター】岡元次郎
【登場作品】『仮面ライダー龍騎』(2002)
【初登場】第27話「13号ライダー」

仮面ライダーオーディンは、『仮面ライダー龍騎』に登場するサブライダー。

本作に登場する「13人の仮面ライダー」の一人にして、最後に勝ち残ったライダーの前に立ち塞がる「13人目のライダー」であり、他の12人とは別格の存在とされている。契約モンスターは不死鳥型のゴルトフェニックス。実体を持たない神崎士郎に代わり、神崎に無作為に選ばれた者が変身する。

+目次
 

変身  

変身者  

神崎士郎の操り人形として登場するオーディンには、固有の変身者はおらず、神崎によって無作為に選ばれた人物が変身させられていた。他のライダーとの戦いで撃破されても、カードデッキが残っている限りは何度でも別の人物を変身させ、オーディンを「復活」させることが可能だった。

作中ではこの設定が語られることはなく、神崎と秋山蓮の会話の中でオーディンが神崎の代行者であることが暗示されるにとどまっており、最終話に至ってもオーディンの正体に関する具体的な情報が明かされることはなかった。

秋山蓮「やはり俺が倒したのはお前じゃなかったらしいな。あれは……仮面ライダーオーディンは、誰だったんだ?」
神崎士郎「誰でもない。13人目は何度でも存在する。最後のその時まで」

(『仮面ライダー龍騎』第39話「危険のサイン」)

秋山蓮「オーディンてのは大量生産らしいな」
神崎士郎「実体のない俺の代わりだ」
秋山蓮「成程な。ただの操り人形というわけだ」
神崎士郎「それでもお前がオーディンを倒すことは不可能だろう」

(『仮面ライダー龍騎』最終話「新しい命」)

その後、放送終了後に刊行された書籍『仮面ライダー龍騎超全集 最終巻』(小学館)において、神崎が街の浮浪者にオーディンのカードデッキを手渡している作中未使用シーンのカットが掲載され、上記の設定が初めて公開された。また、同じく放送終了後に刊行された『仮面ライダー龍騎ファンタスティックコレクション』(朝日ソノラマ)には最終話の脚本全文が掲載されており、神崎が男にデッキを渡すシーンが確認できる。

作中では、第35話で仮面ライダーナイトにウイングランサーで貫かれ消滅した者、第49話で同じくナイトの飛翔斬で撃破された者、そして最終話でナイトと戦った者の、少なくとも3人のオーディンが登場している。しかし、オーディンの正体が生身の人間であることは作中の他のライダーには知られておらず、蓮は一人目のオーディンの撃破後には殺人の手応えに葛藤する描写があったものの、上記第39話の会話と2体目のオーディンの出現を経て、オーディンは人間ではないと認識したようである。ライダー同士の戦いを拒絶していた城戸真司も、恐らくは蓮から情報共有を受けて同じ認識に至り、オーディンに関しては躊躇なく倒そうとしている。

オーディンの変身者
神崎士郎からカードデッキを渡される男。作中ではこのシーンはカットされている。
 

変身アイテム  

Vバックル  

V(ブイ)バックル
Vバックル
【英字表記】V-Buckle
【種別】変身ベルト

本作の仮面ライダーに共通の変身ベルトであるが、オーディンのものは他のライダーとは異なり、金色の色違いになっている。

カードデッキ  

カードデッキ(オーディン)
仮面ライダーオーディンのカードデッキ
【英字表記】Card Deck
【種別】変身アイテム

ゴルトフェニックスと契約したことで、不死鳥の紋章が浮かび上がったカードデッキ。以下のアドベントカードが収納されている。

カード名数値効果
ゴルトフェニックス8000APゴルトフェニックスを召喚する。
ソードベント4000APゴルトセイバーを召喚する。
ガードベント4000GPゴルトシールドを召喚する。
タイムベント時間を巻き戻す。
スチールベント他のライダーの武器を奪取する。
ファイナルベント10000APエターナルカオスを発動する。
サバイブ-無限-
 

変身シークエンス  

オーディンの変身システムは本作の他のライダーと大差ないと考えられるが、作中でオーディンの変身シーンが描写されることはなかった。

後年の『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』(2019)においては、ローブ姿の謎の男*1がオーディンの変身者として登場し、変身シーンも描写された。そこでは、Vバックルの装着後、男が手放したカードデッキが彼の周囲を浮遊し、自動的にVバックルに装填されるという描写がなされている。

オーディンに変身する男(RIDER TIME 龍騎)
オーディンに変身する男。『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』より。
 

契約モンスター  

ゴルトフェニックス  

ゴルトフェニックス
ゴルトフェニックス
【英字表記】Goldphoenix
【モチーフ】不死鳥
【全長】190cm
【翼長】430cm
【体重】110kg
【攻撃力】8000AP(400t)
【初登場】最終話「新しい命」

アドベント・ゴルトフェニックス ゴルトフェニックス

オーディンと契約した不死鳥型モンスター。赤と青のオッドアイを持ち、全身に金色の炎を纏っている。ミラーワールドのモンスターで最大のAPを誇るとされ、またオーディンと同じく瞬間移動能力を持つ。

作中では最終話のファイナルベント発動時に姿を見せるのみであった。また、放送当時の玩具「R&Mシリーズ」ではオーディンの背面に合体させることが可能であり、後年のアメリカ版リメイク『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』では実際に合体を披露している。

+各部詳細
 

戦力  

仮面ライダーオーディン
仮面ライダーオーディン
【英字表記】Masked Rider Odin
【モチーフ】不死鳥
【身長】205cm
【体重】100kg
【パンチ力】350AP(17.5t)
【キック力】500AP(25t)
【ジャンプ力】ひと跳び50m
【走力】100mを4秒
【最大視力】20km
【最大聴力】25km
【初登場】第27話「13号ライダー」

オーディンは、身体スペック、アドベントカードの数値、特殊能力の全てにおいて他のライダーを凌駕しており、瞬間移動を交えた余裕のある戦い方で敵を圧倒する。瞬間移動の際に舞い散らせる金色の羽根は、攻撃にも利用可能であり、敵の体に触れると次々と爆発してエネルギーを奪う。また、TVSPでは手から念動力を放つ攻撃も披露している。

一方、その高い戦闘能力に反して、変身者の経験値が蓄積されないため、不意を突いた奇襲などには対応できないという致命的な欠点もあり、一人目のオーディンはナイトのウイングランサーによる不意打ちで倒されている。また、神崎士郎の操り人形に過ぎないため、神崎自身が精神的に動揺した際にはオーディンにも連動して隙が生じるという弱点もあり、二人目のオーディンはこの隙をついて仮面ライダー龍騎に羽交い締めにされ、ナイトの飛翔斬で撃破された。

尚、神崎の操り人形とされるオーディンだが、神崎自身とは異なる声と、尊大な口調を特徴とする人格を有しており、オーディンの一つ一つの言動や戦闘行動にどの程度まで神崎の意思が関与しているのかは定かでない。作中では、変身者が代わっても「オーディン」としての声や人格は常に一定であった。

+各部詳細(頭部)
 
+各部詳細(全身)

召喚機

ゴルトバイザー
ゴルトバイザー

錫杖型の召喚機。先端に不死鳥の装飾が施された荘厳な杖であり、柄の部分のカバーを下げることでカードスロットが展開する。非使用時にはどこへともなく消失しており、オーディンの意思に応じて出現する*3
先端の不死鳥の翼を展開すると、「無限」「烈火」「疾風」の3枚のサバイブカードを並べて装填できるスロットが出現する。これについては、放送当時から展開状態のスチールは存在したものの、作中では披露されないままに終わっていたが、後年の『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』において初めて実際に描写された。

ゴルトバイザー展開状態
ゴルトバイザー展開状態。『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』より。

武器

ゴルトセイバー
ソードベント・ゴルトセイバー ゴルトセイバー

ソードベントのカードで召喚する、ゴルトフェニックスの翼の一部を模した大剣。攻撃力は4000AP(200t相当)。同時に2本まで召喚することができるが、1本だけでも仮面ライダーナイトサバイブの疾風断を破るほどの威力を秘めている。
作中では1本のみの召喚にとどまることが多く、2本召喚したのは最終話のナイトサバイブ戦と『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』においてのみである。
ゴルトシールド
ガードベント・ゴルトシールド ゴルトシールド

ガードベントのカードで召喚する、ゴルトフェニックスの背と尾羽を模した大盾。防御力は4000GP(200t相当)。作中では仮面ライダー龍騎サバイブのメテオバレットを防いだ。設定上は他のライダーのファイナルベントをも無力化するほどの強固さを誇るとされる。

必殺技

エターナルカオス
ファイナルベント・エターナルカオス

ファイナルベントのカードで発動する必殺技。攻撃力は本作の全ライダー中で最強を誇る10000AP(500t相当)。
最終話のナイトサバイブ戦で発動するも、ゴルトフェニックスを背後に召喚し、オーディンが浮遊を始めた直後に番組がCMに入り、CMが明けるとナイトが倒れているという描写にとどまり、技の全貌が明かされることはなかった*4
放送終了後に刊行された『仮面ライダー龍騎超全集 最終巻』などの書籍においても、技の内容は「不明」として扱われていたが、後年に至り、『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』及び『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』ではそれぞれ独自解釈によるエターナルカオスが描写されている。
『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』
ゴルトフェニックスを背中に合体させ、金色の炎を纏って共に標的に突撃する技として描写された。『龍騎』放送当時に発売されたPlayStationのゲームにおける描写と近い。
『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』
オーディンがゴルトバイザーで指し示した標的に、金色の炎を纏ったゴルトフェニックスが突撃する技として描写された*5

特殊カード

タイムベント
タイムベント

時間を巻き戻す能力を持つ特殊カード。図案にある時計の文字盤には「13」までのローマ数字が描かれている。
第28話で使用されたが、その目的は、破れてしまった優衣の絵を修復するというものであった。
スチールベント
スチールベント

他のライダーの武器を奪取する能力を持つ特殊カード。作中では、龍騎サバイブに奪われたゴルトシールドを即座に奪い返した。
 

サバイブ-無限-  

タイムベント

オーディンは、3枚のサバイブカードの1枚である「サバイブ-無限-」のカードを持つとされる。

このカードの図案は放送中から公開され、玩具版アドベントカードとして商品化もされていたが、その効果は謎とされ、作中で用いられることはなかった。しかし、オーディンが持つその他のアドベントカードが、金色の縁取りのあるサバイブ仕様(玩具版アドベントカードの用語でいえば「SVカード」)であることなどから、放送終了後、「オーディンはサバイブカードの効果を常時受けており、劇中の姿が既にサバイブ形態である」という解釈が徐々に視聴者の口に上るようになった。

2006年、書籍『装着変身SERIESマニアックス』(徳間書店)において、デザイナーの早瀬マサトが上記解釈と同様のデザイン意図を公言し、「オーディン常時サバイブ説」は放送終了から3年を経て「追認」されるに至った。

オーディンは最強のライダーということで、実は最初からサバイブ体として登場しています。ゴルトバイザーのスリットはサバイブのカードを象徴したデザインになっています。だから、サバイブ形態ではない通常のオーディンというのもあるんでしょうね。

『装着変身SERIESマニアックス』(徳間書店), 2006年5月, p.22

また、バンダイのカードゲーム「レンジャーズストライク」で2008年に収録された「仮面ライダーオーディン」のカードにも、龍騎サバイブやナイトサバイブと同様の「サバイブ」という特徴(ゲーム上のタグ付け)が付されており、バンダイ側でもこの設定が公式化していることが確認できる。

レンジャーズストライク「仮面ライダーオーディン」
レンジャーズストライク ザ・マスクドライダーEXP Vol.4に収録された「仮面ライダーオーディン」のカード。右下の「特徴」欄に「仮面ライダー/男/ミラーライダー/サバイブ」との記述がある。
 

備考  

 

登場エピソード  

 
 

関連項目  

+『仮面ライダー龍騎』
 
+歴代仮面ライダー

画像出典


*1 視聴者の間では、神崎士郎の残留思念が亡霊化した存在であるなどと解釈されているが、公式には一切明言されていない。
*2 放送当時の玩具「R&Mシリーズ」等では各種武器を装着するハードポイントとして機能しており、当時の玩具を知る視聴者にとってはその印象が強いが、作品設定上は「ジペット・スレッドに武器を装着する」旨の記述は存在しない。
*3 本作のライダーの召喚機の中で唯一、出現シーンが実際に描写されている。
*4 放送中に発売されたPlayStationのゲームでは、ゴルトフェニックスを背中に合体させて共に標的に突撃する技として描写されている。
*5 『仮面ライダーディケイド』に登場した仮面ライダーアビスのファイナルベントにも言えることであるが、ライダーと契約モンスターの合同攻撃であるという『龍騎』本編のファイナルベントの約束事からは逸脱している。

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Last-modified: 2023-05-30 (火) 07:39:01